おふとんログ

おふとんの中からお届けします

武井壮を見てブランド物をバカにしていた考えが少し変わった話

テレビを見ていたら武井壮が出ていた。
密着ドキュメンタリーのような番組だ。

武井壮と言うのはとにかく身体能力が高いスポーツマンのようなタレントで、「将来の夢は百獣の王」とかむちゃくちゃな事を言っているのに全然憎めないどころか応援したくなるという不思議なキャラクターだ。

私の中では「わざわざ追ってはいないがなんだかすごそうなヤツ」と言う位置付けで、その時も武井壮の私生活を興味深く見ていた。
驚いたのは、彼の持ち物に対するお金の使い方だ。

いつものタンクトップ姿から想像するに、私服もジャージにリュックとかかな、と思ったら全然違った。
時計は350万、鞄も財布もサングラスも全部一流ブランドの高価なものだった。
しかも成金趣味でなくセンスも普通に良かった。(サングラスはマルジェラだった)
いつも来ているあのタンクトップは1枚5000円。同じものを何十枚も持っていた。

武井壮のこの持ち物を見ていて、私の中でだいぶ彼のイメージが変わった。
悪いイメージにはなっていない。
単純に「貧乏な人」から「金持ちな人」になった。

私は根がひねくれているので、テレビや雑誌で「月収いくら」みたいな話を見るとだいたい「またまた~」と思ってしまう。「またまた~盛っちゃって~」と疑ってしまう。
武井壮は事務所に所属しておらず一時期は月収3500万円だったと言う。
その話を見た時「そうだろうなあ」と自然に納得している自分がいた。
持ち物を見て「金持ちな人」と認識したことで「月収3500万円」がすんなり入ってきたのだ。その事に自分でも驚いた。

話は逸れるが、私はあまり高い服や鞄を買わない。
ブランド物の服や鞄は確かに良い素材を使っている。だが材料代はほんのわずかで、そのほとんどがブランド代だ。
何故それを知っているかと言うと、私が昔高級ブランドで働いていたからだ。(途中で高い商品を売ることが馬鹿らしくなって辞めた)

そんな、ブランドに興味のない私には、ブランド代に何万も何十万も払う理由がない。
必要以上に高いブランド品は無駄でしかないと思っていた。

しかし、もし私が年収3000万になったとしよう。(月収でなく年収にするところが若干せせこましい)
新しいビジネスをはじめる、仕事仲間をスカウトする、金を借りる、何でもいい。自分が資産を持っていることが大切な場面に出くわしたとする。
その交渉に、Gショックとサンワダイレクトのロゴ入りビジネスバックで現れたらどうだろう。相手は不安に思うのではないか。

例え私が年収3000万円の金持ちだったとしても、初対面の人がそれを知る方法は無い。
私のセンスもわからない。どんなものを好む生活をしているのかもわからない。

男性の見た目は時計と靴を見ろ、とは良く言う話だ。
時計、靴、鞄あたりのブランドを見れば、その人の経済状態とセンスと生息環境(バブル系とか、意識高い系とか)はだいたいわかるだろう。
逆を言えば、初対面であればそれくらいしか判断する材料がないとも言える。

いままでは高い時計や鞄を持つ人をどこかバカにしていた。
「ブランド品にそんなにお金使うなんてバカじゃん」と、ずっと思っていた。

しかし、ブランド品は「自分の資産力とセンスを相手に理解させる」ことができる便利な証明書だ。
よくよく考えてみると、そんなに簡単に、一目で自分の資金力やセンスを表すことのできるものは他にない。
お見合いパーティの名札くらいだ。

なんて便利なグッズなんだ。

武井壮はまったくそんなつもりでブランド品を持っている訳ではないだろうが、武井壮のおかげで今までのブランド品のイメージがガラッと変わった出来事であった。

やっぱり武井壮はすごい。