パフェをほじるのは楽しい
昨日、ファミレスで久しぶりにチョコレートパフェを食べた。
最近はオシャレなスイーツが多いので、背の高いグラスに積まれた「わかりやすいパフェ」をあまり見ない。
少し前に、突然チョコレートパフェが食べたくなったことがあったが、いざ食べようと思うと、テンプレート的なパフェが食べれる店がなかなか思いつかないことに驚いた。
いまパフェを食べようと思ったら、純喫茶か、ファミレスか、コージーコーナーくらいしかないのではないだろうか。(一部、オシャレなスイーツ屋でもあると思うけど)
たまたまランチを食べたファミレスに、絵にかいたようなチョコレートパフェがあったので、食べた。
食べていて気付いたが、パフェは、ほじるのが楽しい。
パフェの細長いグラスは、はっきり言って食べにくい。
一枚の皿に、アイスと、生クリームと、コーンフレークとチョコレートブラウニーを平面展開してくれた方がよっぽど食べやすい。
それぞれの組み合わせもきちんと味わえる。
細長いグラスの奥に、長いスプーンを突っ込んでぼじっているうちに、アイスは溶け、チョコレートソースは混じり、個として存在していたスイーツたちはドロドロとしたなんとなくチョコレート味の甘い液体に成り下がる。
パフェは、絶対に別々に食べた方が美味しいはずだ。
そう思いながら、単調な味の液体を作業的に口に運ぶ。
でも、パフェをほじるのはなんだか楽しい。
他の食べ物では味わえない「採掘作業」がそこにはある。
アイスの溶け具合に焦り、生クリームが落ちないよう慎重に掘り進め、ポッキーの休憩を入れるタイミングを計る。
味としては別々に食べた方が美味しいが、食べるのが楽しいというこの採掘作業に私はお金を払っているんだな、なんて思わされる、久しぶりのパフェ体験であった。
余談だが、帰り際に他のテーブルを見ると、おばあちゃん3人が仲よくパフェをほじっていた。
あんみつもかわいい、モンブランでもかわいいだろう。でもパフェほどの破壊力は無い。
パフェはかわいい食べ物でもある。